小林伴子のカスタネット

Castanet story

皆さんのカスタネットのイメージはどんなものですか?
きっとこのホームページを見てくださった方は、カスタネットに興味がある方達だと思います。
このページでは幼稚園や小学校の赤と青のカスタネットから随分進化した
フラメンコカスタネットの魅力を紹介します。

カスタネットとフラメンコ

フラメンコにカスタネットは付き物と思われがちですが、実はフラメンコの舞踊の中でカスタネットが定番として付くのは女性の踊り手が踊る”シギリージャ”くらいでした。もちろんこれもカスタネットを打たないで踊る場合もあります。
カスタネットを演奏しながら踊れるようになるには、かなりの時間がかかる為、大人になってからフラメンコを始める日本人の間では、フラメンコ舞踊を習っていてもカスタネットを弾けない弾かない方が多くいます。
そして、カスタネットなんかいらないくらいフラメンコのリズムや音楽や踊りはそれだけで楽しいものです。
・・・・・・・う~ん、じゃあカスタネットなんかいらないじゃない!という考え方もできます。そして現在そういう方が多いのです.....が、どの世界にもへそ曲がりが居るのです・・・・・ハイ、それは私、小林です(笑)

 
スペインでのカスタネットは民族音楽(民謡)の中で多く使われてきました。初めは貝殻だったり、木片だったりで、中指にはめて2枚の板切れを打ち合わせたり、と原始的なものだったようです。
そんなカスタネットの先祖の時代を経ていつの頃からか親指につけて他の4本の指を自由にするという大きな革命的変化があり、音の表現に大きな飛躍がありました。
細かい連続音、いわゆるフラメンコの中でいう「カレティージャ」という奏法がスペインカスタネットの大きな魅力となったのです。

そしてカスタネットはスペイン音楽を踊るスペインクラシック舞踊の中では定番のツールとなっていきました。
そんな時代、当然フラメンコの中でもカスタネットの名手が大勢現れ、グラン・アントニオやルセロ・テナなどの超絶名演奏が、数少ないですが映像や録音で残されています。
私がフラメンコを始めたのは、まだその人たちが現役で活動している頃でしたから、レッスンでは当然カスタネットのお稽古も行われました。その後、どんどんスペインクラシックとフラメンコが分化していく中で、現在のカスタネット少数派の状況になっていきました。
さて、私はスペインのコンセルバトリオのスペイン舞踊科の師範資格取得のため、フラメンコだけでなくスペイン舞踊全般の体験をし、クラシコ・エスパニョール(スペインクラシック舞踊)も踊っていたため、日本で初めてのフラメンコ教則ビデオをパセオ出版が出すにあたり、カスタネット編の担当のお声がかかりました。・・・・・なんで私がカスタネットなんだ?と思いつつも勉強のつもりで参加させてもらったのですが...
人の行先は分からないものです。
あれやこれやとカスタネットに取り組んでいたら、リズムトレーニングのため習っていたドラムの影響などもあり、足音の組み合わせやリズムの組み合わせで、今までのクラシコからアプローチしたフラメンコカスタネットとは違うフラメンコ音楽としてのカスタネットの可能性が見えてきました。観客の方や私の生徒すら気づかない私だけのマニアックな世界なのかもしれませんが、新しい音の組み合わせやリズムを本人は大いに楽しんでいるわけです。
ドラムやパーカッションの世界では当たり前に行われていることでしょうが、踊りながらカスタネット2拍子サパテアード(足音)3拍子とか、カスタネット3連符足8分音符とか無限の組み合わせの広がりを作っていくのが、今私にはとっても楽しいことです。
私の大好きなカスタネットの可能性を皆さんに知っていただければ嬉しいです。

初めてのフラメンコカスタネット(カスタネットの基本の弾き方)

カスタネットのオスとメス
フラメンコカスタネットは、2つで左右1組です。左右とも親指につけて演奏します。
カスタネットにはMacho(オス・男性)とEmbra(メス・女性)があります。
親指に当てる部分には切込みがあり、切込みの「深い」あるいは「本数が多い」方が女性、他方が男性です。
*フラメンコカスタネット
の正しい付け方

第一関節を挟むように親指に紐を通し、一方の紐の端を引っ張る
*カスタネットの
正しい持ち方

フラメンコカスタネットの打ち方

ta(タ)
左手(利き手でない方)に男性を付けます。
中指と薬指で打つ単音をta(タ)といいます。
pi(ピ)
右手(利き手)に女性を付けます。
中指と薬指で打つ単音をpi(ピ)といいます。
pan(パン)
taとpiの左右同時に打つ音をpan(パン)といいます。
chin(チン)
左右のカスタネットを打ち合わせる音をchin(チン)といいます。
choque(チョケ)
chin(チン)と同じです。choque(チョケ)ともいいます。
左右どちらか片方のカスタネットを身体の一部に当てて鳴らす音も同様のいいかたをします。
choque(チョケ)
chin(チン)と同じです。choque(チョケ)ともいいます。
左右どちらか片方のカスタネットを身体の一部に当てて鳴らす音も同様のいいかたをします。
ria(リア)⇒Caretilla(カレティージャ)とよばれる連続音
右手の小指、薬指、中指、人差し指での連続音をri(リ)、そこに連続して打つta(タ)の音を続けてria(リア)といいます。
これを続けてriariaria・・・・・・・と奏法をcaretilla(カレティージャ)といいます。

カスタネットワンポイント

音にも性格や個性がある・・・・?
その1
カスタネットと一言で言っても楽器ですからそれぞれに個性があります。オス・メスがあると説明しましたが、それぞれのカップルの個性は様々です。高く賑やかだったり、低く落ち着いた組み合わせだったり、とにかく様々です。また、弾く人の手や弾き方打ち方によっても音は変化します。
これから購入する人は自分の好みに合った音のカスタネットに出会えると良いですね。値段が高ければ高いほど良いというわけでもないのですが、長く使えるものなので続けるつもりの方は安ければいいという買い方はしない方が良いと思います。相性の合うものを探してください。
その2
すでに自分のカスタネットを持っている方は、打ち方によって様々な音が出ること、”タ”と一言で言っても色々な”タ”があることを意識したトレーニングをしてください、私は普遍的な良い音悪い音があるわけではなく、そのシチュエーションにふさわしい音が良い音だと思っています。もちろん、カスタネットのトレーニングでは”良い音”が出るように練習するのですが、どんな打ち方弾き方をしたら、どういう音が出るのかをインプットする意識をもって稽古すると、より音楽的な表現でカスタネットを弾くことが出来るようになります。

Castanet演奏 シギリージャ

Castanet演奏 砂の記憶(カーニャ)

小林伴子作品 カスタネットパフォーマンス






フラメンコカスタネットのその表現方法は無限に進化しています。
是非、フラメンコカスタネットに触れたり観たり、多くの人に楽しんでいただきたいです。
〒169-0075
東京都新宿区高田馬場4-8-2
小林伴子フラメンコ・スペイン舞踊教室ラ・ダンサ